特徴
*抗幻覚・妄想作用が強く、陰性症状の改善にも効果が期待できる
*鎮静作用は比較的弱い
*小児期の自閉スペクトラム症で認められる易刺激性にも適応あり
→自傷や他害の改善
*適応とは異なるが、認知症の行動・心理症状(BPSD)や攻撃性に対しても処方されることあり
*即効性があり食事の影響も受けないため、頓服としても処方されやすい
*デポ剤も存在する
基本的な用法
*1日2回、1回1mgから開始し徐々に増量
*維持量は2~6mg/日を原則とする
*適宜増減コメントあり
*最大投与量:12mg/日
動態的特徴
*約1時間で最大血中濃度に達する
*半減期は約4時間
*定期的な採血によってモニタリングが必要
製剤の特徴
*OD錠:甘みがある
液剤:甘苦い
*リスペリドン内用液はお茶やコーラに混ぜると薬効が一部低下する可能性があるため禁止
副作用の特徴
*ドパミン遮断作用が強い
→非定型の中では比較的錐体外路症状や高プロラクチン血症が出やすい(用量依存的)
※女性で生理が遅れたらプロラクチン値の確認が重要
※アカシジアやパーキンソン症状などが出現したら速やかに抗パーキンソン薬を使用することが重要
*血糖の上昇をきたす恐れがある
→口渇の症状にも注意が必要
※糖尿病ケトアシドーシスにも注意
