共通した特徴
*痛風のある人には避けた方がいい
→尿酸は排泄されないことから尿酸値を上げてしまうため
*夜間高血圧におすすめ
→体液貯留型の方に向いている
※日本人に多いのは体液貯留型:塩分の取りすぎによるもの
*夜間の排尿を避けるため、特別な理由がない限り昼間(主に午前中)に服用するとよい
※飲み始めの2週間程度は、薬を飲んだ後にトイレに行きたくなることがある
→トイレに行きにくい時間帯を避けるなどの注意喚起が必要
*腎臓でのNa再吸収を阻害することでNaや水の排出を促す作用がある
→この作用で循環血液量を減らし、血圧を下げる
*共通した副作用
尿とともに電解質が排出されるため、脱力感、嘔気・嘔吐、こむら返り、
電解質異常などを起こすことあり
低カリウム血症(悪化すると筋力低下や手足の麻痺が見られる)
痛風、インポテンツ、脂質異常、高血糖
サイアザイド系、非サイアザイド系利尿薬
*主な治療薬
・トリクロルメチアジド(フルイトラン)
→花形の錠剤であって、「割線」ではない
・ヒドロクロロチアジド
・ベンチルヒドロクロロチアジド(ベハイド)
*少量でも十分な降圧効果を示すため、高血圧の治療によく使われる
※利尿作用は弱いものの効果が長続きする(フルセミド:6時間、トリクロルメチアジド:24時間)
*初回投与時に強い効果が生じることがある
→めまい・ふらつきに注意
*主な副作用
低カリウム血症、高カルシウム血症、高尿酸血症、糖代謝異常、光線過敏症、
脂質代謝異常、BUN上昇、白血球減少、性機能障害、発疹、顔面紅潮など
※高尿酸血症による痛風誘発があるため注意が必要
ループ利尿薬
*主な治療薬
・アゾセミド(ダイアート)
→作用が長続きするため、心不全などの浮腫の治療に適している(効果は12時間続く)
ラシックスよりも心不全予後の改善効果が高い
利尿作用:アゾセミド60mg=フロセミド40mg
・トラセミド(ルプラック)
→ループ利尿薬の中で最も強力(フロセミドの10~30倍ほど)
Kを保持する抗アルドステロン作用があるため、低K血症を起こしにくい
・フロセミド(ラシックス、オイテンシン)
→サイアザイド系利尿薬の3倍程度の利尿作用を発揮する
高血圧にも保険適用があるが、高血圧の「第一選択薬」ではない
用量依存的に効果が得られるため、必要に応じて大量投与することも可能
6時間程度で効果が切れるため、午前~昼に服用することで就寝後のトイレを防ぐことも可能
※オイテンシンは徐放製剤であり、適応は本態性高血圧症のみ
*腎機能障害のある患者にも有効
※腎機能が悪いと効き目が悪く、機能障害をさらに悪化させる恐れもあるため通常は使わないが、
ループ利尿薬は腎血流量を増やす作用があり、慢性腎不全患者であっても利尿効果が期待できる
*サイアザイド系利尿薬に比べてBUN上昇が少ない
*利尿作用は最も強いため、心不全や浮腫などの治療で水分やNaを大量に排出する際によく使われる
※その反面、降圧効果は弱く、作用時間も短い
*禁忌:無尿、肝性昏睡、体液中のNaやKが明らかに減少している人
*相互作用
・低カリウム血症
→ジギタリス、副腎皮質ホルモン剤、ACTH、グリチルリチン製剤、甘草含有漢方製剤など
・降圧作用が増強
→他の降圧薬(β遮断薬など)
・利尿作用が増強
→糖尿病用薬のSGLT2阻害薬
*主な副作用
低K血症、高K血症、低Na血症、低Mg血症
→電解質異常を起こして不可逆的な聴神経障害(難聴など)が発生することがある
※低K血症で最も危険な症状は致死的な不整脈
軽度~中程度:消化器症状(吐き気・食欲不振)、骨格筋症状(脱力・震え)、尿量が異常に増加
高尿酸血症、糖代謝異常、貧血、発疹、脱水、肝機能異常など
K+保持性利尿薬
*効力はサイアザイド系、ループ利尿薬に比べると弱く、発現も遅い
→多くの場合、サイアザイド系利尿薬と併用する
*腎不全患者における高カリウム血症に注意が必要
*禁忌:無尿、急性腎不全、高K血症、アジソン病
*主な副作用
高カリウム血症、消化器症状、性機能障害(スピロノラクトンでは女性化乳房、月経不順)
抗アルドステロン薬(MR(ミネラルコルチコイド受容体)拮抗薬)
*主な治療薬
・スピロノラクトン(アルダクトンA)
・エプレレノン(セララ)
・カンレノ酸カリウム(ソルダクトン)
・エサキセレノン(ミネブロ)
*RAA系の最終産物であるアルドステロンは、MRと結合することでナトリウムや水分の
再吸収を促進させ、かつ尿中へのカリウムの排泄を促進させることで結果的に
循環する血液量を増して血圧を上昇させる
→これを阻害する薬
*抗アルドステロン作用
→血圧を下げ、心臓や腎臓を保護する効果を発揮する
※スピロノラクトンではよく似た構造の「アンドロゲン(男性ホルモン)」や
「プロゲステロン(女性ホルモン)」にも作用してしまうため、長く使用すると
男性では女性化乳房、女性では月経不順といった性機能に関する副作用を起こす
※エプレレノンは「アルドステロン」を選択的に阻害することで女性化乳房や
月経不順など性機能に関する副作用を減らすよう改良された薬(1/20まで減った)
*心不全や心筋梗塞の予後を改善する
腎臓に対して保護効果を発揮する
*スピロノラクトンの併用禁忌
→タクロリムス(プログラフ)、エプレレノン(セララ)、ミトタン(オペプリム)
*中等度以上の腎障害患者さんや蛋白尿を伴う糖尿病患者さんへの投与はできない
*副作用
高カリウム血症(使用開始してから2週間~1ヶ月後には血清カリウム地のチェックが必要)
非ステロイド性(Naチャネル阻害薬)
*主な治療薬
・トリアムテレン(トリテレン)
・アミロライド
