特徴
*ブチロフェノン系の抗精神病薬
*ドパミン抑制作用を示すため、抗幻覚・妄想作用が強い
*第二世代抗精神病薬は、本剤を元に作られている
*鎮静作用は弱い
鎮静が必要な患者に対して使用する場合は鎮静作用が強い薬と併用する
*外路症状が悪化するおそれがあるため、パーキンソン病又はレビー小体型認知症の患者には禁忌
*妊婦に禁忌(催奇形性を疑う症例がある、胎児毒性が報告されているため)
基本的な用法
*適応:統合失調症、そう病
*開始量:通常1日0.75mg~2.25mg
維持量:1日3~6mg
*適宜増減コメントあり
*幻覚・妄想作用の強い一過性の精神病や、興奮を伴うせん妄状態、BPSDを伴う認知症、
行動障害を認める高次脳機能障害、トゥレット症候群など広範囲な病態に用いられる
動態的特徴
*約5時間で最高血中濃度に達する
*半減期は約24時間
*主にCYP2D6、CYP3A4で代謝される
→併用薬に注意が必要
*抗コリン作用を有する薬剤、抗ドパミン作用を有する薬剤、QT延長を起こすことが
知られている薬剤との併用にも注意
製剤の特徴
*内服、注射、デポ剤の3種類の剤形を持つ
副作用の特徴
*鎮静作用は弱い
→眠気の副作用も比較的抑えられている
※不眠の副作用の報告も多い(16.1%)
*錐体外路症状(パーキンソン症状、ジスキネジア、アカシジア等)と便秘が発現しやすい
※振戦(11.9%)
→必要であれば抗パーキンソン病薬や便秘薬を使用する
*急激な増量により悪性症候群が起こることがある
