特徴
*チエピン系
*ドパミン阻害作用だけではなくセロトニン受容体への強い拮抗作用を持ち、
統合失調症の陽性症状のみならず陰性症状の改善に役立つ
*ヒスタミン受容体やアドレナリン受容体にも拮抗する
→高い鎮静作用を併せ持つ
*統合失調症の精神運動興奮状態に対してよく用いられる
*抗躁効果が強く、双極性障害の躁状態を抑える役割も期待できる
*精神運動興奮と躁状態に対しては1週間程度で効果を示す
基本的な用法
*適応:統合失調症
*通常1日75~150mgを分割投与
*適宜増減コメントあり
*最高投与量:450mg/日
動態的特徴
*約1~4時間で最高血中濃度に達する
*半減期は約8時間
*反復投与:投与1週間以内に血清中濃度は定常状態に達すると考えられる
*主にCYP3A4で代謝される
副作用の特徴
*300mg/日を超える量を投与する場合にはけいれん発作が生じるリスクがある
→てんかんの既往には注意が必要
*過鎮静と麻痺性イレウスの発現に注意
※麻痺性イレウス:悪心・嘔吐は本剤の制吐作用により不顕性化することもあるため注意が必要

