病態
*思考、感情、知覚、行動など多岐にわたる障害が生じる内因性精神疾患
※発症には遺伝的素因も関与
*思春期から青年期(15~35歳)に好発
*ドパミン神経機能亢進→陽性症状発現
低下→陰性症状発現
*セロトニン作動性神経機能亢進→陰性症状発現
*グルタミン酸神経機能低下→陽性症状発現、陰性症状発現
症状
*陽性症状:妄想・幻覚・幻聴・思考障害(支離滅裂な思考)など
急性期に見られ、薬物治療の反応は良好
幻聴:命令性幻聴、批判・誹謗性幻聴、対話性幻聴、思考化声など
妄想:被害妄想、注察妄想、追跡妄想、思考奪取、させられ体験、誇大妄想など
*陰性症状:感情の平板化、意欲低下、思考障害(被害妄想など)、自閉など
慢性期に見られ、薬物治療の反応は不良
*認知機能障害:記憶力低下、注意力低下、遂行機能障害など
*感情症状:抑うつ気分、不安、焦燥感、易刺激性など
特に急性期や回復期に見られることがあり、うつ病との鑑別が必要な場合もある
治療
*薬物療法と精神社会的な治療(精神療法、リハビリテーション)を
組み合わせて行われるのが一般的
*第一選択は非定型抗精神病薬の単剤、低用量からの開始
*内服薬は服用後30分程で鎮静効果などが出る薬が多いためいったん落ち着いたと
思われることも多いが、統合失調症の症状を和らげるための抗ドパミン作用自体は
数週間から一か月程度継続する必要がある
抗精神病薬(メジャートランキライザー)
主として統合失調症の幻覚妄想、興奮や不安を抑え、病状の再発を予防するために
使用される薬剤であり、共通して中枢神経系で、ドパミンD2受容体を遮断しドパミン神経系の
神経伝達を抑制することによって主作用を発揮すると考えられている
※双極性障害や難治性のうつ病、せん妄、衝動性、嘔気などにも使用される
※個別の薬剤の違いはD2受容体遮断作用の強さとD2受容体以外の受容体への作用の
違いであり、鎮静作用の強弱や生じやすい副作用の違いが重要
*定型抗精神病薬
D2受容体遮断作用を基本とした薬物で、陽性症状に有効
錐体外路障害・高プロラクチン血症を生じやすい
非定型でも落ち着かないときに副作用に注意しながら使用する
眠気や鎮静作用が強い
*フェノチアジン系
*ブチロフェノン系
*ベンズアミド系
*チエピン系
*非定型抗精神病薬
D2受容体遮断作用と5-HT2A受容体遮断作用を有する
陽性症状・陰性症状・認知機能障害に有効
定型よりも錐体外路障害は出にくいが、代謝系(体重増加、血糖値上昇、脂質異常症)や
鎮静作用、抗コリン作用など、薬剤によって特徴的な副作用がある
*セロトニン・ドパミンアンタゴニスト(SDA)
低用量の投与であれば錐体外路症状は比較的少ないのが特徴
*多元受容体作用抗精神病薬(MARTA)
セロトニン・ドパミン・ヒスタミン・ムスカリン・アドレナリン受容体に作用する
精神症状のみならず血糖値の上昇・体重増加や口喝・眠気などの副作用が多くなる
鎮静効果が高い(=眠気が現れやすい)のも特徴
*ドパミン受容体部分作動薬(DPA)(DSS)
ドパミンの調整機能がある薬
→高プロラクチン血症の副作用が少なくなるため、女性にも投与しやすい。
錐体外路症状などの他の副作用も少ないため比較的使用されやすい
*セロトニン・ドパミン部分作動薬(SDAM)
セロトニンとドパミンの調整機能がある薬
比較的体重増加などの副作用が少なく使用されやすい薬
※用量表についても下に一緒に載せておきます
※副作用についてはこちら



