特徴
*ドパミン・セロトニン・ノルアドレナリン・ヒスタミン・ムスカリンなどの受容体に作用
*鎮静作用が強いため、興奮や衝動性の強い患者や、睡眠薬として使われることもある
→倦怠感や眠気のために活動性が低下することがあるため陰性症状との見分けがつきにくくなる
→服薬を始めてから明らかに活動が下がっているようであれば医師への相談が必要
*D2受容体に対する親和性は低いため、錐体外路症状や高プロラクチン血症は比較的出にくい
→D2受容体遮断作用はクエチアピンよりも強力
*喫煙者には効果が不十分になるため注意が必要
※代謝が促進してしまい血中濃度が低くなるため
*認知機能低下にも効果あり
*抗コリン作用あり
→尿閉や口渇、麻痺性イレウス、閉塞隅角緑内障に注意
*陽性症状と陰性症状に効果的
*禁忌:アドレナリン
糖尿病の患者、糖尿病の既往歴のある患者には禁忌
→警告:著しい血糖値上昇から、重大な副作用が発現し、死亡に至る場合があるので、
本剤投与中は血糖値の測定等の観察を十分に行うこと
患者及び家族に十分に説明し、口渇、多飲、多尿などの異常に注意すること
*剤形:錠剤、OD錠、細粒、筋注(今回は触れません)
*運転:禁止(添付文書上)
*妊婦:有益投与(妊娠後期には注意が必要→新生児に影響がある場合あり)
*授乳婦:中止(添付文書上)(母乳移行はあるがわずか)
*粉砕:〇(細粒を使うのがベスト)
基本的な用量
*適応:統合失調症、双極性障害における躁病及びうつ症状の改善、
抗悪性腫瘍剤投与に伴う消化器症状
| 統合失調症 | 躁症状の改善 | うつ症状の改善 | 消化器症状 | |
| 開始量 | 5~10mg | 10mg | 5mg | 5mg |
| 維持量 | 10mg | 10mg | 10mg | 5mg |
| 最大投与量 | 20mg/日 | 20mg/日 | 20mg/日 | 10mg/日 |
| 用法 | 1日1回 | 1日1回 | 1日1回就寝前 | 1日1回 |
*すべて適宜増減コメントあり
動態的特徴
*約5時間で最大血中濃度に達する
*半減期は約28時間
*食事による吸収への影響はない
*腎・肝障害のある患者でも大きな影響はない。
*代謝:CYP1A2、CYP2D6が関与
*非喫煙者、女性、高齢者では血漿中濃度が増加することがある
製剤の特徴
*OD錠は水なしでも服用することができるが、寝たままで服用しないこと
*ジプレキサザイティガ錠
→自動分包機には適さない(通常の錠剤と比較して柔らかいため)
吸湿性であるため、使用直前に乾いた手でブリスターシートに触れること
*錠剤
基本的に「湿気を避けて保存すること」のコメントあり(まれになし)
*OD錠
「明治」:開封後は湿気、光を避けて保存すること
その他:湿気を避けて保存すること
副作用の特徴
*第一世代や一部の第二世代抗精神病薬に比べて錐体外路症状は出現しにくい
*傾眠(22.3%)、不眠(10.3%)がでやすい。
*高血糖になりやすく、体重増加(20.1%)、脂質代謝異常をきたしやすい
→高齢者の意欲低下に使用することもある(体重増加目的などで)
→血糖値上昇で口渇・多飲・多尿・頻尿等になりやすく、多飲水・水中毒症状に注意が必要
※肥満の徴候があらわれた場合は、食事療法、運動療法の適切な処置を行うこと
*低血糖
→脱力感、倦怠感、冷汗、振戦、意識障害等の症状に注意すること
※糖尿病や既往歴があるような場合は血糖値の測定も重要
添付文書より:このような症状があらわれた場合には、直ちに投与を中断し診察を受けるよう指導
*糖尿病ケトアシドーシスや糖尿病昏睡、悪性症候群、遅発性ジスキネジアに注意
確認した添付文書(2026.5現在)
錠剤
*ジプレキサ錠:2.5mg、5mg、10mg
*「アメル」:1.25mg、2.5mg、5mg、10mg、20mg
*「DSEP」「NIG」「NP」「YD」「杏林」「サワイ」「トーワ」
「日新」「日医工」「ニプロ」「明治」
→2.5mg、5mg、10mg
OD錠
*ジプレキサザイディス錠:2.5mg、5mg、10mg
*「アメル」:1.25mg、2.5mg、5mg、10mg
*「DSEP」「JG」「NIG」「VTRS」「杏林」「タカタ」「トーワ」
「日医工」「ニプロ」「明治」
→2.5mg、5mg、10mg
*「NP」:5mg、10mg
細粒
*ジプレキサ細粒
*「DSEP」「NP」「アメル」「杏林」「サワイ」「タカタ」
「トーワ」「日医工」「日新」「ニプロ」「明治」

