ルラシドン(ラツーダ)

薬ごとの特徴

特徴

*ドパミンやセロトニンを遮断するだけではなく、セロトニンについては調整機能がある
 (D2受容体遮断作用、5-HT2A・5-HT7受容体の遮断作用、5-HT1A受容体の部分作動作用)
 →抑うつ症状や不安症状が強いケースで有効性が高まる(陰性症状メインの人
  認知機能の改善も期待できる

*鎮静作用は比較的弱い
 →眠気やふらつきなどの副作用が少ない

*服用2週目から有意差のある改善を示す

禁忌:アドレナリン、CYP3A4を強く誘導・阻害する薬物
  ※例:アゾール系抗真菌薬、HIVプロテアーゼ阻害薬、テラプレビル、コビシスタットなど

 

投薬時に確認したいこと

*剤形:錠剤

*運転:禁止(添付文書上)

*高齢者:用量調節

*妊婦:有益投与(妊娠後期には注意が必要→新生児に影響がある場合あり)

*授乳婦:中止(添付文書上)(母乳移行はあるがわずか)

*割線:白色~帯黄白色の円形(20mg、40mg)、楕円形(60mg、80mg)の
    割線入り(60mg以外)のフィルムコーティング錠
 粉砕:可能(遮光することが重要)
   ※ただし、強い苦みが出る

 

基本的な用法

*適応:統合失調症、双極性障害におけるうつ症状の改善

 

〚統合失調症〛

*40mgを1日1回食後投与(適宜増減コメントあり)

最大投与量:80mg/日

 

〚双極性障害におけるうつ症状の改善〛

*20~60mgを1日1回食後投与(適宜増減コメントあり)

開始量は20mg、増量幅は1日量として20mgとする

最大投与量:60mg/日

 

中等度以上の腎・肝機能障害のある患者には個別の投与量設計あり!注意!

 

動態的特徴

*約1.5時間で最大血中濃度に達する

*半減期は約22時間

*服用は必ず食後
 →空腹時服用で吸収率が1.7~2.4倍低くなる

*グレープフルーツ含有食品との併用注意
 →分解が妨げられ、薬剤の血中濃度が上昇してしまう可能性がある

CYP3A4を強く誘導、阻害する薬と併用禁忌
 →作用が減少(誘導薬)、増強(阻害薬)してしまうため

中等度の腎・肝障害がある場合に注意が必要
 →血中濃度上昇のおそれあり

*肝代謝:主にCYP3A4

 

副作用の特徴

*悪性症候群に注意
  →無動緘黙、強度の筋強剛、嚥下困難、頻脈、血圧の変動、発汗等が発現
  ※投与の開始時、増量時、脱水などの身体的ストレスがかかったときは特に注意が必要

*遅発性ジスキネジア
  →口周部等の不随意運動に注意

錐体外路症状は起こしにくいが、内服量が増えるとアカシジアが出やすい(8.3%)
 →アカシジアが出たら抗パーキンソン薬の併用や減量・中止・変更も検討を

*体重増加や代謝異常、QT延長、高プロラクチン血症は他剤に比べると生じにくい

高血糖や糖尿病の悪化
  →口渇・多飲・多尿・頻尿等の症状の発現に注意すること
   ※糖尿病ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡にも注意

 

患者指導

*食後に服用する必要があること

*服用中はグレープフルーツジュースを服用してはいけないこと
 (服用前後1週間は避けること)

*そわそわ感や、歩くことが止められないなどがあったら伝えること

*車の運転は避けること

*妊娠・妊娠の疑いのある婦人には注意が必要であること

 

確認した添付文書(2026.5現在)

*ラツーダ錠

 

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