特徴
*セロトニンの濃度を上げるのに特化した薬
→社交的なやり取りにおける、あがり・不安などを緩和する
*うつ病の症状の中でも特に不安症状に対して有効性が高い
→不安感の強いうつ病患者に対してよく用いられる
*12歳以上のうつ病に対して有効性がある
→若年層では自殺や自傷行為のリスクが高くなるため注意が必要
基本的な用法
*適応:うつ病・うつ状態、社会不安障害
*10mgを1日1回夕食後
※5mgから開始することで消化器症状の出現率は低下すると言われる
*適宜増減コメントあり
*増量は1週間以上の間隔をあけて行う
*最高投与量:20mg/日
*肝機能障害患者、高齢者、CYP2C19が欠損している患者:最高投与量10mg/日
→QT延長などの副作用が発現しやすいおそれがあるため
動態的特徴
*約4時間で最大血中濃度に達する
*半減期は約24~28時間
*主にCYP2C19で代謝され、CYP2D6及びCYP3A4も関与している。
*食事の影響は認められない
副作用の特徴
*長期間服用している場合に急激な減量や中断を行うと中断症候群が生じる可能性があるため注意
→セロトニンが急激に減少することが原因
症状:めまい、ふらつき、不安、不眠、嘔気、頭痛など
中断後2~3日以内で現れるが、その場合は再投与で対処可能
※ナウゼリンなどを数日分処方されることもある
*傾眠(22.6%)、悪心(20.7%)
*QT延長症候群をきたす可能性があるため、定期的な心電図検査が必要
→ランソプラゾールとの併用は、エスシタロプラムの血中濃度を上昇させ
QT延長リスクを高めるため、特に注意が必要

